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こころのケアラボ仙台

境界性パーソナリティ障害はカウンセリングで回復するのか

結論から言うと

回復するケースとしないケースがあります。


境界性PDの診断は、通常は米国精神医学会が

発行している精神障害の診断と

統計マニュアル第5版DSM-5)に

基づいて下されます。


境界性パーソナリティ障害の診断を下すには、

対人関係、自己像、感情などの不安定性

及び著しい衝動性の広範な様式で

成人期早期に始まり、様々な状況で明らかになる

以下の5つ以上に示される

  • 見捨てられること(実際のものまたは想像上のもの)を避けるため必死で努力する。


  • 不安定で激しい人間関係をもち、相手の理想化と低評価との間を揺れ動く。


  • 自己像または自己感覚が頻繁に変化する。


  • 自らに害が生じる可能性のある2領域以上で衝動的に行動する(安全ではない性行為、過食、向こう見ずな運転など)


  • 自殺企図、自殺の脅し、自傷行為などの自殺関連行動を繰り返し行う。


  • 気分が急激に変化する(通常は数時間しか続かず、数日以上続くことはまれ)


  • 慢性的に空虚感を抱いている。


  • 不適切かつ強い怒りを抱いたり、怒りのコントロールに問題を抱えていたりする。


  • ストレスにより引き起こされる、一時的な妄想性思考または重度の解離症状(非現実的または自分と切り離されているような感覚)がある。


しかしこの9つの診断基準や概念についての

論点は他の種型と比べて多くあるのも事実です。


なぜそのようなことになっているか

DSM5以前からの背景が絡んでいるのですが

そこは割愛させていただいて

簡単に言うとそれらの影響で

診断基準の中に

自己の未熟さからくるものと

自己の不確定さからくるものが

混在してしまってるんですね。


この2つは矛盾する見解となります。


前者の未熟さの場合

脳の機能による症状なので

薬物療法が優先となり

カウンセリングの効果は見込めません


後者の不確定さの場合

愛着の傷が元となった症状なので

薬物療法では根本的な解決は見込めず

カウンセリングによって

共感不全からくる傷を修復し

空虚感や自己破壊的行動、

解離症状からの

回復をしていけます。


この2つを見立てるには

愛着に関する理解と

脳機能に関する理解をもとに

それをどのように語ったかを聞ける

傾聴を学ばないと見立てられないと

思います。


当ラボにも

多くの境界性PDと診断されて

来談される方がおりますが

その多くは後者

カウンセリングによって

回復していく症状で

現に回復されていったクライエントも

多くおります。


境界性PDと診断されて

悩まれているのでしたら

お気軽にお問合せだけでも

していただけたらと思います。






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